生きるのに必要な分量

oi02-1

野生の生き物は、
生きていくのに必要な分量以上は
無駄に獲らないだろう。
 
人はどうして、
際限なく金を求めるのか。
 
それは、
お金が腐らないからかもしれない。
(あるいは、そう信じているから)
 
お金に賞味期限があったなら、
使い切れない程に沢山は要らないだろう。
 
食べ物の備蓄が可能になって、
生活が安定した時から、
人類は発展し始めた。
 
貨幣が生まれ、
いろんな物と等価交換が可能になってから、
文明が発展し始めた。
 
お金自体は食べられないし、
着ることも出来ないし、
お金を積み上げてもその中に住むことはできないのに、
 
お金を持っていることで、
将来、必要な物と交換できると信じて蓄え続ける。
(あるいは、不必要なものと)
 
それどころか、
将来、手にするかも知れないお金を前提に、
借金までする。
 
はたまた、
お金を持っていると見せかけた人(会社)に、
それ以上のお金が集まってくる。

食べ物も、着る物も、住むところも、
何も実質的な物を生み出さない人の所にお金が集まり、
何も実質的ではない目的のために使われていく。
 
好むと好まざると、
僕らはそういう社会の中に暮らしている。
 
お金の賞味期限が切れたら、
明日の食べ物だって持っているかどうか、定かではないというのに。
 
不思議な話だ。
と、僕は思う。
 
http://www16.plala.or.jp/mameyake/awc/v-walk/vw-oihuto/oihuto/oi02-1.jpg