思いがけない場所で、

itomameya2009-05-12

思いがけない人に会うことがある。
 
朝の、通勤ラッシュ時の、駅のホームで、
そこにいる筈のない知り合いとすれ違う。
 
会社帰りにふと立ち寄った飲み屋で、
一人、時間を潰して、
少し心の掃除をして、
さてと、店を出ると、
なつかしい友人とばったりと顔を合わせる。
 
この広くて、大きい街の中で、
多くの人が行き交う街の中で、
しかも、
ほんの10メートル、
ほんの数秒ずれていただけで、
お互いに相手がそこにいたことには、
とても気が付かないであろうに。
 
不思議なことに、
ばったりと出会った後になってみると、
ばったりと出会う前から、
心の中でその人のことが、なんだか気になっていたような気がする。
 
その人に、会いたいという思いが、
心の中にあったような気がする。
 
ぼくは、
「神様が引き合わせてくれた」
なんていう風には考えないけれども、
でも、
運命というものを、
どうしても感じてしまう。
 
ずっと後悔し続けている出会いもある。
「なぜ、あの時、ちゃんと声が掛けられなかったのだろう。
もっとましなことが言えなかったんだろう。」
 
ずっと感謝し続けている出会いがある。
「あの時、あの場所で、出会わなかったら、
僕はとても大切なものを、失っていたかも知れない」
 
出会いが運命だとして、
それを悔いるものにするのか、感謝するものにできるのかは、
自分次第なのかも知れないし、
それもまた運命なのかも知れない。