楽しみにしていた戸田の花火でした。
正確には
荒川を挟んで、こちら岸の埼玉県戸田市と、
向こう岸の東京都板橋区の
共催の花火大会。
この花火大会を僕達が最初に見物したのは、
戸田市に引っ越してきた9年前。
引っ越してきてまだ1ヶ月だったこともあり、
その日が花火大会とは知らず家にいたのですが、
とつぜん響き初めた花火の音に驚き表に出ると、
家々の屋根の向こう側に花火が見えました。
「もっと近くで見よう」「まだ間に合うかな?」と、
まだ1歳になったばかりの次男君を乳母車に乗せて、
もうすぐ3歳の長男君を抱っこして、
家族4人で、荒川の川原まで出かけました。
ものすごい人混みをかき分けて、土手にたどり着き、
先に陣取った人たちのすき間を探して、草の上に腰を卸しました。
視界に収まらないほどの大きな花火を、
見上げるようにして眺めました。
大きな音は地面を揺るがし、お腹の底に響きました。
最初驚いていた子供達もすぐに慣れ、
赤ちゃんの次男君は、そのうちスヤスヤ眠っていたようにも思えます。
まだ慣れない土地での、初めての素敵な出来事でした。
我が家にとっては、今年で10回目の戸田の花火。
去年、同じ戸田市内で引っ越した今の住まいでは、
ベランダから何とか見物することができるので、
もう、荒川の土手まで出かけることはないでしょうが、
あの大きな音にドキドキしながら、
土手に腰を下ろして見上げた花火は、
やはり特別だったように思います。