でんしゃ

でんしゃ

すぐ近くを
埼京線と新幹線の高架が通っていて、
朝早くから、夜遅くまで、
何本もの列車が往来します。
 
夜の電車が、
街灯や家々の明かりの中を走る姿は
まるで
星空を進む銀河鉄道の様でもあります。
 
長男が生まれたばかりの頃、
当時住んでいた金沢の社宅では、
近くに小さな鉄橋があり、
いつも電車の音が響いていました。
 
長男が最初に覚えた言葉は、
「でんしゃ」でした。
 
3さい頃までは、電車が大好きで
小さな電車のオモチャを沢山もっていましたが、
いつの間にか、
すっかり忘れてしまったようです。
 
あるいは、彼も気付かぬ心の奥の方では、
今でも、でんしゃが走っているのかも知れませんが。